東北天国 連絡帳
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■KATO 旧スハ43に室内灯を付ける-2
2012.10.31.(Wed)22:26
続いて室内灯ユニットを固定する「支持具」をイス板に取り付けます。
解説はスハ43・オハ47のイス板を例に行います。
まず画像のようにカットしたt1.0プラ板を、イス板の端にある、ベロの部分に接着します。
接着剤はタミヤの緑キャップを使用。
続いてコの字型にカットしたt1.2板を、端面に立てて接着。
さらにプラ角材を2つ追加します。
裏返した状態。
(クリックで拡大)
そして最後に、導光板の支柱を兼ねたデッキ仕切(画像下、t1.0より)を接着したら完成です(画像上)。
各パーツは直角に注意して取り付けます。溶着タイプの接着剤を用いる場合、事前のヤスリ仕上げが重要と思います。
加工前と比較。
取付部の構造は現行製品を参考にしました。
デッキ仕切の上端高さは反対側の既存モールドと揃えてあります。
また、上部両サイドは軽くテーパーを付け、屋根との干渉を防いでいます。
真横から。
上下の位置は画像のようになります。
最初に付けた板はイス板上面とツライチでも良かったのですが、接着面積を増やすために敢えてこのように付けました。
ただ、出来てみると気にするほどでもなかったような・・・。
(クリックで拡大)
こちらも一応、図を載せておきます。
ひと晩おいて接着部分が完全に固着したら、各パーツをボディーと合わせてみます。
(クリックで拡大)
画像上が加工したもの、
画像下は純正パーツの様子です。
(クリックで拡大)
室内灯ユニットを付けてみた状態。
これも上は自作品で、形状は
従来のもの
とほぼ同じです。
ただし背中側の定電流ダイオードの位置をやや下に変えて、貫通幌の取り付けツメを避けるようにしています。
また、このダイオードが妻板と干渉するのを避けるため、ユニットの取り付け位置を純正より少し中央寄りにしたわけです。
(クリックで拡大)
さらに導光板(自作)を乗せたところ。
この導光板は、他で余った3mm厚のものを再利用することにしました。
ちょっと重いのが気になりますが・・・。
そして反射板(アルミ蒸着フィルム)と屋根を付け、レール上で点灯試験をしました。
(クリックで拡大)
光り方は従来のものとほぼ同様に出来ました。
ただ、室内が真っ白だと違和感が大きいですね。
こうなったら、やはり手を入れるしかない・・・かも。
それから、おまけ情報をひとつ。
ここまでの工作が #11-204 新室内灯セットのユニットにも流用出来ないかと思い、試しに装着してみました。
取り付け部を純正より少し中央寄りにしたユニットは、幸い前部が導光板とギリギリ干渉しない位置に収まるようです。
しかしデッキ仕切に少し干渉して(○部分)、下までしっかり押し込むことが出来ませんでした。
干渉部分を削れば入ると思いますので、一応は使えるということになるでしょうか。
なお、LEDの白色室内灯(11-211など)については、手元に無いため残念ながら確認出来ません。デッキ仕切の寸法を少し変えればおそらく使えるのではないかと思いますが・・・。
ここまでで室内灯の取り付けについての基本的な解説はおわりです。
次回は応用を少々と、ついでに行う工作の様子をお送りしようと思います。
■KATO 旧スハ43に室内灯を付ける-1
2012.10.19.(Fri)23:57
またしても間が空いてしまいました。実に1か月ぶりの記事です。
前回はまだ残暑でしたが、いまやすっかり秋本番。食べ物がおいしくて仕方ない季節となり(笑)、工作にも絶好の気候となりました。
さて今回は、タイトルの通りKATOのスハ43系旧製品に室内灯を作って付ける工作です。
きっかけは今年のKATO客車の新製品・再生産ラッシュでした。
オハやナハなどを買い足すうち、どうせなら急行編成を仕立ててやろうとたくらんだのですが、それには急行に不可欠なスハ43系がちょっと足りなかったのです。
まだ市場にある現行製品を買い足すことも考えましたが、その前に、手元にほとんど手を入れていない旧製品があるのを思い出しました。
一部屋根だけ塗ったものの、室内は色入れはおろか室内灯も付けていなかったため、このところは走らせる機会が全く無くなっていたのです。
(クリックで拡大)
オハ47(品番5070)。台車と表記以外はスハ43旧製品と同一です。
この旧製品、スタイルは昔からファンのお墨付きで申し分なく、加えて青色の製品に限っては扉が現行品と異なっていることもあり(現行品:Hゴム大窓、旧製品:プレス)、これは放っておく手は無いなと、再活用をしてやろうと思い至ったのでした。
というわけで、今さらな感じもしますが、せっかくの機会なので室内灯の取り付けに取り組んでみることにします。
(クリックで拡大)
こちらは分解した状態。スハ43(5018-1)です。
ご覧のように、床板に集電板は入っておらず、別売りの室内灯セット(品番11-201、絶版?)に含まれているものを取り付けるようになっています。
#手元に無いため詳しくはわからないのですが、現行品へ移行する直前に生産されたロット(5018-3・4、5019-3・4)では、小改良され新室内灯対応となり、床上に通電板が組み付けられていたようです。加えてイス板の端?にユニットを付ける突起が付いていた??
そこで、今回の室内灯製作はこの集電板を作るところから始めます。
オリジナルでは左右・前後で4つのパーツに分かれていますが、ここでは前後をつないだ2分割で作ることにします。
材料はt0.1燐青銅板です。
まず3.1mm幅に切り出して、画像の位置で横向きに折り曲げます。
(もちろん折り曲げ加工は床板から外して行いました。)
曲げた先は、床板に合わせてカットしておきます。
続いて2mm幅の帯板から、画像のように折り曲げた部品を2つずつ作ります。
こちらは室内灯基板を付ける側です。
端を上向きに曲げ、さらに先をくの字に曲げておきます。
この形、現行の新室内灯(11-204)などの集電シューをまねているのは言うまでもありません。
こちらは反対側で、横向きに折り曲げます。
上の帯板と同様、この端に台車集電板が当たります。
これらをハンダ付けしたら、最後に位置決め用の孔を開けます。
孔開け後。
床板上面のボスに合わせてφ1.2程度の孔を1つずつ開けました。
ウェイトはその上に載せます。
(クリックで拡大)
床板に取り付けた状態(上)。
下は室内灯セット付属の集電板を付けたところです。
ご覧のように、純正では前後に分かれた集電板にウェイトを接触させて通電するのに対し、ここで作ったものでは前後を一体化して、通電不良の低減を狙いました。
室内灯ユニットが付く側を拡大。
立ち上がり位置は若干中心寄りにしましたが、これは自作ユニットの構造に対応したものです。(詳細は後述)
こちらは反対側。
ハンダ付けは電気工作用のヤニ入りハンダを用い、双方予備ハンダをしてから行いました。
あとで洗浄するなら板金用のフラックスを用いても良いと思います。
(クリックで拡大)
一応、寸法図も載せておきます。
この後はイス板に基板の支持具を取り付けますが、その様子はまた次回お送りします。
■車両ケースの中仕切を作る-4
2012.09.19.(Wed)23:35
久しぶりの投稿です。
今年の残暑は本当に厳しいですね。
それでもここ最近、ようやく朝晩は過ごしやすくなりましたが、模型製作にはキツい暑さが続きました。こう暑いと細かい工作はなかなかする気が起こりません。
そんな中、今回ご紹介するのは車両ケースの中仕切りです。
10両用は
以前紹介
していましたが、その後どうしても12両入れたくなったため、今回試しに作ってみたのです。
ただし2mm厚というかなり薄いスチレンボードを用いるため、強度が心配でした。その辺りが引っ掛かっていたこともあり、構想を練ってから7か月も経た今になって、ようやく実現したというわけです。
(クリックで拡大)
まずは実際に車両を収納したところ。
20系客車やオロネ10、オハネフ12などの20.5m車がピッタリ12両入るサイズです。
ナハ11やスハ43などの20m車も、前後に少し隙間が出来るものの問題なく収まります。
(クリックで拡大)
こちらは20系を入れたところ。
隙間がほとんど無いため、12両詰めると付属部品を収めるスペースがほぼ無くなってしまうのが問題といえば問題です。
(クリックで拡大)
拡大。
20系やオロネ10など、屋根の高い車両を入れると上下の余裕が全くありません。
なお、上部のクッションには2mm厚のウレタンシートを用いていますので、仕切の寸法がわずかに狂っただけで車両が入らなくなる可能性があります。(前後はケースの余剰ウレタンから切り出し)
そんな設計は我ながらどうかと思うのですが、12両収めるにはどうしても避けて通れませんでした。(苦笑)
(クリックで拡大)
また、上部のウレタンを中央に寄せていますので、一応パンタ付車両も入ります。
急行電車の編成を入れても良いかも。
ただし、モハ456は屋上機器が一部当たって収まりが悪いので、ウレタンをひと工夫した方が良いようです。
なお、485・583系などは先頭車が21m超なので、残念ながら入りません。
(クリックで拡大)
設計図です。
スチレンボードは公称2mm厚ですが、実測2.25mmのためその値で設計。
以前の10両用(
図はこちら
)より寸法がややシビアになっていますが、キッチリ収めるためにはこれも致し方なく・・・。材料の罫書き・切り出し時には集中力が求められます(笑)。
なお、製作方法については
以前の記事
をご参照ください。
さて、問題は強度なわけですが、使用開始から1週間ほど経ってみると1点だけ気になる変化が見られました。
(クリックで拡大)
車両の屋根側がきつかったのか、棚板が若干上(画像左)にたわんでしまいました。
しかしよく見ると、画像右端の板だけはまっすぐのままです。ひょっとするとウレタンの接着に使った木工用ボンドが原因なのかもしれません。
(水分を吸って乾くとボード表面の紙が収縮する?)
だとすると、現在は完全乾燥したのでこれ以上は曲がらないのかも。
それならば、接着に水分の無い両面テープなどを使えば防げる現象なのでしょうか?
いずれにしても、もう少し試作しながら様子を見た方が良さそうです。
■KATO 旧形荷物車の軽加工。後編
2012.08.16.(Thu)23:59
前回のつづき。
室内を加工します。
まず、イス板上の不要な突起(矢印)を除去します。
これはマニ36・60のイス板です。
こちらはマニ37の室内灯取り付け部分にある不要な壁。
室内灯の支柱にする部分(プラ片を足したところ)を残してカットします。
いずれも跡を平刀とペーパーで平滑に整えたら、追加する仕切・イスなどをプラ板で作っておきます(詳細は下に解説あり)。
それが済んだら塗装します。
壁と机・イスの背ズリを白緑に、イスの座面を青20号に塗ります。
今回、白緑色はクレオスのガンダムカラー【UG06】MSグリーンを使ってみました。
仕上がりを見ると、従来の自家調合より黄色寄りで落ち着いた雰囲気になるようです。実物はもう少し淡い色調に感じますが、模型の室内に塗るにはこの位がちょうど良いかもしれません。
続いてマニ36・60の床面を濃いグレー(ダークグレー+黒+茶で調合)に塗ります。ちなみに実車は板張りです。
ここは面積が広いので、平筆も用いています。
いっぽう床面が鋼板張りのマニ37はGM【35】ダークグレー(+フラットベース)を用いて差を表現しました。
塗装が済んだら組み立てです。
まずマニ36・60では、自作した貴重品室の仕切(t0.5、9.5x5mm)を透明ゴム系で付けます。
続いて車掌室の仕切に机(t0.5、5x2mm)を接着。
これは各車2枚ずつで共通です。
イスは背ズリ(t0.5)と座面(t0.3、奥行2.25mm)を塗装後にタミヤの緑キャップで接着してから取り付けます。
画像はマニ36・37用で、背ズリが低く(1.7mm)なっています。
パーツ取り付け後の各車を比較。
イスの幅が左右で違っているのがポイントでしょうか。(広:5mm、狭:4mm)
また、マニ60のみ標準的な背ズリの高さ(3.2mm)にしています。
この辺りは形式図に描かれない部分なので、実物の写真を参考にしました。
そのため、一部の実車とは異なっている場合があるかもしれません。
なお、本来は仕切の間に引き戸が付きますが、テーパーの処理が面倒だったので省略してしまいました<おぃ
キッチリやるなら仕切自体を付け直した方が早いかもしれません。
(クリックで拡大)
各車を横から。
マニ37の「謎の壁」は、結局画像のように処理しました。
余談ながらマニ37にはマニ36・60用のイス板がそのまま組み込めるので、今後の生産の際はそちらのパーツを使った方が良いのではないかと思います。
これで今回の工作はひとまず完了・・・
と、その前にもう一か所手を入れることにします。
一部はHゴムを暗い灰色に塗ってみました。
製品の車番の車両が写っている写真でたまたまそうなっていたため、変化を付けてみたわけです。
これで本当の一区切り。元のように組み立てて、ひとまず完成としました。
(クリックで拡大)
マニ36(スハ32改)と60。
訳あってこの2種のみ屋根端の手すりを削ったままにしてあります。
(クリックで拡大)
マニ36(スロネ30改)とマニ37。
屋根にはちょっと汚しをかけたもの(手前)もあります。
(クリックで拡大)
マニ36とマニ60の車掌室付近。
室内灯を点灯させるとイスや机がちらりと見えます。
本当はデッキ下のステップも黒く塗ると良いのですが、あとでボディーを加工するつもりなので、今回は敢えて省略しました。
でもやっぱりちょっと物足りない・・・(苦笑)
(クリックで拡大)
こちらはHゴムの比較です。
黒っぽく塗ると、特に茶色の車両では目立たなくなります。
メリハリが無くなるので、メーカーは明灰色にしているのでしょうね、きっと。
何両も所有しているマニア向けの工作でしょうか。
(クリックで拡大)
マニ36の妻面です。左:スハ32改、右:スロネ30改。
右のスロネ30改タイプでは渡り板もダークグレーで塗ってみました。
首都圏配置車はここがグレーに塗られていた車両が多かったようです。尾久・隅田川・品川・汐留・高崎・・・。さては大宮工場のしわざ??
今回は屋根と室内・ガラスに絞った工作でしたが、これでひとまず他の車両と違和感無く編成を組めるようになりました。
あとは残るボディーと床下を加工しようかと考えていますが、それはまた次の機会にしておきます。
■KATO 旧形荷物車の軽加工。前編
2012.08.07.(Tue)22:32
今年の夏は暑さが厳しく、工作の手も滞りがちです。
というわけで、今回も手軽な加工第2弾として、KATOの旧形荷物車の加工の様子をお送りしようと思います。
まずは屋根を吹き付け塗装しました。実はさきのオハ46と同時に行っています。
塗色は、キャンバス屋根が濃いグレー(グレー・黒・茶で調色)、ベンチレーターはツヤ消し黒です。
なお、塗装前に丸屋根のマニ36では端部のステップをエッチングパーツ化し、また一部は端部の手すりをヒゲ付手すりに付け直しておきました。
続いて窓ガラスの色入れです。
保護棒には暗めに調色した白緑(緑2号+ねずみ1号+黄色少々)を面相筆で差します。
これらのマニはオユなどよりモールドが深いようで、塗り易かったです。
ボディーに組み込んだ状態を比較。
そのままではキラキラ光って不自然でしたが、塗装後は大分落ち着きました。
(クリックで拡大)
こちらはマニ60の比較。
上は屋根含めて塗装前、下は塗装後です。
なお、ボディーの色も違って見えますが、これはロットによる差です。
(上:6月発売の単品、下:「ニセコ」セット)
前者は一瞬ぶどう1号に見えたくらい、暗めの色調になっています。
これはこれで、あり得ない程ではありませんが・・・最近はKATOの色も実車志向なのでしょうか? でも屋根は相変わらずです。(^^;)
次に、マニ36「ニセコ」とマニ60の貴重品室窓の修整です。
これが製品状態。
あたかもマニ37のような、透明窓+保護棒の表現になってしまっていますので、加工して修整することにします。
(先日この窓に保護棒が確認出来る写真を1枚だけ見つけました。RMライブラリ138号の43P、マニ60 2656番です。ただしガラスは曇りガラスのようです。)
まずはお手軽に、表面を白く塗装してみました。
裏面の保護棒モールドはそのままです。
いっぽう一部の車両は、真面目にモールドを削って曇りガラスを表現してみることにしました。
まずはノミで少しずつ削ります。
だいたい削れたら(左)、
ペーパーで#600>800>1000とヤスって仕上げます(右)。
ところがそのままでは曇り具合が今ひとつのように感じたので(左上)、
裏面の凹みに乳白色のプラ板(左下)をはめこんでみました(右下)。
その結果、くもりガラスを表現している製品のトイレ窓(右上)より少し白っぽくなりました。
ボディーに組み込んだ状態を比較。
加工したくもり窓(左)は表面が透明のままなので、少し凹んだ感じで違和感があるようです。
これを解消するには、表面も歯ブラシにクレンザーを付けてこすり、ツヤを消してやると良いかもしれません。
(クリックで拡大)
いっぽう白く塗装した方(画像下)は、実物の白色樹脂板に近い雰囲気になりました。
ただし室内灯の光が透けると保護棒のモールドがうっすら見えます。
おまけに筆塗りのムラが・・・(苦笑)
室内灯無しならこれで十分でしょうけれど、こちらも本格的にやるなら、白を吹き付けで塗り、保護棒も削ってやると良いと思います。
あとは室内を小加工して塗装しますが、その辺はまた次回に。
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